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ニュースリリース

マンション管理組合のコミュニティ業務に関する意見書について

2015年5月28日

5月28日、当マンションは、意見を同じくする他のマンションとともに、
「マンション管理組合のコミュニティ業務に関する意見書」を作成し、国交省などに提出しました。
関係ファイルは下からダウンロードできます。

・意見書本体
・2015年5月28日付 プレスリリース

1.本意見書の背景と目的

5月に国交省傘下の「マンションの新たな管理ルールに関する検討会」が「報告書」を発表しました。
http://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000013.html

1.2. この報告書は、各マンションの管理規約でモデルとしている国交省策定の「マンション標準管理規約(以下「標準管理規約」といいます)」の次回の改定方針を示すものです。

1.3. 報告書では、次回改定で管理組合の業務事項及び支出項目から「コミュニティ形成」を削除し、しかもコミュニティ形成活動を行うと管理組合役員の責任問題が生じるかも知れないと示唆しています。

1.4. コミュニティ活動は、マンション管理の3側面である「ヒト・モノ・カネ」の「ヒト」にかかわる重要部分です。マンションはオフィスや工場とは異なり「ヒト」が生活する建物です。生活する人どうしの関係やつながりの強化がマンション管理の基礎となるのは言うまでもなく、「ヒト」にかかわる業務が制限されれば、マンション管理の根底が崩されます。この報告書の方針には多くの疑問がもたれるところです。

1.5. そこで、マンション管理の当事者である管理組合の目線で意見書をまとめ、関係政府機関などに提出することとしました。本意見書は、関東及び近畿に所在の13のマンション管理組合(総戸数9,309戸)の連名となっています(参考1参照)。

1.6. これら管理組合は、今後予定されるパブリックコメント手続きにて、本意見書内容に沿った文書を提出する予定ですが、問題点が看過できないほど重大であるため、まずは意見書という形で、問題提起させていただきました。本意見書が、全国の関係者で議論を深める一助となるのを期待するものです。

2.意見書で訴えたいこと

2.1.標準管理規約第27条及び第32条の各号列挙の中から「地域コミュニティにも配慮した居住者間のコミュニティ形成」(以下「コミュニティ条項」という。参考2参照)を削除しないことを求めます。

2.2.標準管理規約のコメントに、東京高等裁判所平成24年5月24日判決及び東京高等裁判所平成19年8月7日判決を適切に反映した次の主旨の解説を入れることを求めます。

①管理組合が行うことのできる業務(権能)にはコミュニティ形成(活動)が含まれること、この業務に関する支出は区分所有法に違反しないことを明記する、

②管理組合と自治会の目的・業務には一部共通点があること、そのため、一定の条件下においては、管理組合が自治会費の徴収・支払いに事実上関与したとしても区分所有法に違反しないことを明記する、及び

③ ①及び②に関する積極的な具体例、すなわち、①については、区分所有法に違反しないコミュニティ形成(活動)、支出、費用徴収のあり方に関する設例やベストプラクティスなど、②については、区分所有法に違反しない管理組合の自治会費の徴収・支払いへの関与の仕方などを明記する。

3.意見書の考え方

3.1.検討会の報告書では、コミュニティ条項の削除は法的観点からの結論としております。

3.2.しかし、前述2つの高裁判決では、「管理組合の業務権能にコミュニティ形成(活動)が含まれるか」及び「管理組合が自治会費の徴収に一定の条件下で関与できるか」の2点において、肯定的な判断を下しており、この点で報告書が判例に反していることは明らかです。そもそも、報告書では、東京高等裁判所平成24年5月24日判決が検討された様子が見当たりません。

3.3.また、報告書では、現行のコミュニティ条項の内容があいまいなことが法的紛争の原因となっているので、紛争防止のためにも、この条項を削除すべきとしています。

3.4.法律専門家がいるとは限らないマンション管理組合にとって、標準管理規約は法令のようなものです。コミュニティ条項が削除されると、各マンションは指針を失い、かえって紛争を助長し、裁判費用などの出費も余儀なくされるかもしれず、そのような事態を招いた政府の責任も問われかねません。

3.5.紛争防止が重要ならば、コミュニティ条項の削除ではなく、その内容を明確にし、管理組合が混乱しないようガイドラインなどを作ることこそ、政策当局に求められます。

3.6.他方で、最近、総務省は、マンション管理組合のコミュニティ活動を推奨する通達を出しており、国交省もこれを追認しています(http://www.soumu.go.jp/main_content/000356752.pdf

参考1 関係管理組合リスト(順不同)

(作成者)
・アーバンドックパークシティ豊洲管理組合(東京都江東区、1487戸)
・パークシティ武蔵小杉ミッドスカイタワー管理組合(神奈川県川崎市、797戸)
(賛同者)
・管理組合法人ブリリアマーレ有明(東京都江東区、1085戸)
・シティタワーズ豊洲ザ・ツイン管理組合(東京都江東区、1063戸)
・THE KOSUGI TOWER管理組合(神奈川県川崎市、689戸)
・東京ベイスクエアプリズム管理組合(千葉県船橋市、511戸)
・イニシア千住曙町管理組合法人(東京都足立区、515戸)
・パークハウスつくば研究学園管理組合(茨城県つくば市、550戸)
・レジデンス・ザ・武蔵小杉管理組合(神奈川県川崎市、390戸)
・エクラスタワー武蔵小杉住宅管理組合(神奈川県川崎市、326戸)
・ミリカ・ヒルズ団地管理組合(大阪府吹田市、633戸)
・トキアス管理組合(東京都荒川区、620戸)
・パークシティ武蔵小杉ステーションフォレストタワー管理組合(神奈川県川崎市、643戸)

参考2 コミュニティ条項とは・・

標準管理規約第27条 「管理費は、次の各号に掲げる通常の管理に要する経費に充当する。」
「第十号 地域コミュニティにも配慮した居住間のコミュニティ形成に要する費用」
標準管理規約第32条 「管理組合は、次の各号に掲げる業務を行う。」
「第十五号 地域コミュニティにも配慮した居住間のコミュニティ形成」

参考3 Q&A

1.意見書の目的や作成経緯

Q この時期に意見書提出という形にした狙いは?パブコメとの関係は?
・いずれパブコメでもこの意見書内容を反映させたものを提出しますが、問題の重大性に鑑み、一足先に関係官庁と世間に我々の考えをお示しするのが目的です。

Q そもそものきっかけは?
・住民コミュニティは防災や防犯に必要であるばかりか、理事会や総会などマンション全体の方針や意思決定を円滑に行うためにも、欠かせない業務活動です。
・こうした必須業務が制限される可能性があることに危機感を持ったからです。

Q この意見書を作成したのはどういう職歴や経歴の人なのか、管理会社から何か支援はあったのか?
・全員がマンション管理組合の理事会メンバーであり、管理士などマンション管理を業としている者はいません。
・しかし、理事会には法務、行政、マンション管理実務に通暁した住民もおり、そういった方の知見を結集したのがこの意見書です。
・管理会社の担当者から、実務当事者として実情を聴取しました。

2.意見書の内容

Q コミュニティ条項がなくなると何が困るのか?
・多くのマンション管理組合にとって、標準管理規約とそのコメントは、事実上法令と同等なルールとして通用しています。
・今回の検討会報告書は、管理組合がコミュニティ活動をしたり、支出すると違法となり、更には裁判紛争の末に役員が賠償責任を負いかねない、なまじこの条項があるから紛争のもとになるのであって、余計な紛争を回避するためにもこの条項を廃止すべきという論旨を展開しています。
・我々は、この主張には法的にも政策論的にも異論を持っていますが、この論旨がそのまま標準管理規約コメントに反映されると、法的紛争を恐れる多くのマンションがコミュニティ業務をためらうことになりかねません。

Q 標準管理規約に従うかどうかは各マンションの判断に委ねられるので、どうでもいいのではないか?
・報告書のコミュニティ条項廃止論は、単に条文の適否ではなく、管理組合のコミュニティ活動が違法となりうるとの法律解釈からきています(我々はこの解釈に強い異論をもつものです)。
・つまり、各マンションが標準管理規約どおりにするかどうかに関係なく、コミュニティ活動自体が違法無効となる可能ありと示唆しています。
・しかし、マンション管理の担い手である住民に法務専門家がいるとは限らない中で、何が違法か適法かの判断を行うのは実務上大変に困難です。
・この条項の廃止は、多くのマンション管理組合に様々な影響を与えると考えられます。

Q 検討会報告は、コミュニティ活動は重要であり、政策的には前向きな立場を取っているが。
・法的には違法、しかし政策的には重要といわれてもマンション管理組合は混乱するだけです。
・過去10年以上コミュニティ活動を推進してきた関係官庁が、今もこれが政策的に重要というのであれば、ここで条項削除というのは自己矛盾ですし、政策の一貫性を欠くものです。
・紛争抑制という政策目的はわかりますが、その方法として条項廃止というのは乱暴です。
・マンション行政の関係官庁としては、何が違法で何が適法かについて具体的なガイドラインを出すことで紛争抑止につなげるべきと考えます。

3.連名マンション

Q これらマンションが集まった経緯如何?
・地域つながりや管理組合理事が情報交換するコミュミティを通じてお話したところ、この意見書に賛同するというマンションが集まったものです。
・短期間で、1万戸弱の管理組合が賛同したのは、本問題に対する関心の高さの表れともいえます。

Q 首都圏の大型物件に集中しているが、何か意図はあるのか?
・短期間の声掛けに呼応したマンションが、たまたまそうなったというのにすぎず、他意はありません。
・都会の再開発地域のマンションは、元々自治会や町内会がないところが多く、管理組合自身が自治会形成などコミュニティ活動に関わらざるを得ません。
・こうしたマンションがコミュニティに特に重大な関心をもつのは自然なことです。

Q 関係マンションの売主企業又は管理会社の中には、検討会メンバーに入っていた物件もあるが、これら会社の影響力があったのではないか?
・この意見書は管理組合メンバー住民の発意により、その知見を結集して作成されたものであり、作成過程で、外部からの圧力その他一切の影響は受けていません。

4.今後の予定など

Q この意見書を読んだマンションや関係団体がどのような行動をすることを期待しているのか?
・コミュニティ条項の廃止が各マンション管理組合にとって、どのようなダメージがあるのか、それを防ぐため、関係当局にどういう意見や提言をすればよいのかなどについて議論を深める一助になればと思います。

Q 今後更に連名を募るのか?
・今後パブコメを策定する過程で、賛同する方があれば、個別にご相談させていただきます。

本件問い合わせ先 pub.commu.48@gmail.com